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PFASとは?水道水の基準と、地域の数値の見方

内容更新:|編集・発行:株式会社クオシア

このページの内容

まずは、PFASという言葉の意味と、水道水・河川・地下水の違いから確認しましょう。

PFAS(ピーファス)は、有機フッ素化合物という化学物質のグループの呼び名です。

PFOS(ピーフォス)とPFOA(ピーフォア)は、その中の代表的な2種類です。

水道水では、2026年4月1日から、PFOSとPFOAの合計で50ng/L以下が国の基準(水質基準)になりました。

このページでは、言葉の意味、基準の中身、自分の地域の数値の調べ方を順に説明します。

PFASとは何か

PFASは、1万種類以上あるとされる有機フッ素化合物をまとめた呼び名です。正式には「ペルフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物」といいます。

水や油をはじき、熱や薬品にも強いのが特徴です。そのため、撥水剤、界面活性剤、泡消火薬剤などに使われてきました(出典: 環境省「PFOS、PFOAに関するQ&A集」)。

PFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)とPFOA(ペルフルオロオクタン酸)は、今は日本で作ることも輸入することも原則禁止されています。化審法という法律によるものです(PFOS は2010年、PFOA は2021年)。

ただ、PFOSやPFOAは自然の中でなかなか分解されません。

だから、昔使われたものが、今も川や地下水から見つかることがあります。

2026年4月1日からの水道水の基準

2026年4月1日から、水道水のPFOSとPFOAは「合計で50ng/L以下」が国の基準(水質基準)になりました。水道局などには、定期的な検査が義務づけられています。

それより前の2020年4月からは、同じ50ng/Lが「暫定目標値」という目標でした(千葉県 水道水中のPFOS及びPFOAについて)。数字は変わらず、目標から、守らなければならない基準に変わったということです。

項目 内容 出典
位置づけ PFOS・PFOA が「水質管理目標設定項目」から「水質基準項目」に格上げ 環境省 水質基準逐次改正検討会
基準値 PFOS と PFOA の合算で 50ng/L 以下(1リットルあたり 50ナノグラム) 同上
施行日 2026年(令和8年)4月1日 同上(省令公布 2025年6月30日)
検査 水道局など(水道事業者・水道用水供給事業者・専用水道)に定期検査を義務づけ。だいたい3か月に1回(条件によって省略できる決まりあり) 同上
公表 検査結果は各水道事業者が公表(多くは自治体サイトに PDF または表で掲載) 当サイト調査(都道府県別データにリンク一覧)

50ng/Lは、どのくらいの量なのでしょうか。1ナノグラムは、1グラムの10億分の1です。50ng/Lは、水1リットルにその50倍が含まれる量です。

環境省は、この値について「体重50kgの人が1日2Lの水を一生涯飲用しても健康に有害な影響が現れない水準として設定した」と説明しています(出典: 上記 Q&A 集)。

海外の基準(アメリカはPFOSとPFOAそれぞれ4 ng/Lなど)との違いは、PFASの基準値を海外と比べるで説明しています。

環境省の全国調査(河川・地下水)で何がわかったか

2024年度に全国の川や地下水などを測ったところ、26都府県の629地点で、国の目安(指針値)を超えていました。ただし、これは川や地下水の値で、水道水の値ではありません。

環境省と国土交通省は2026年3月27日、令和6年度(2024年度)に全国で測定した河川・湖沼・海域・地下水の PFOS・PFOA の結果を公表しました。

  • 測定地点: 47都道府県 3,941地点(河川 1,469・湖沼 37・海域 115・地下水 2,320)
  • 指針値(合算 50ng/L)を超えた地点: 26都府県 629地点(河川 132・湖沼 1・地下水 496)
  • 超過地点の内訳: 継続測定 282地点、汚染範囲特定のための周辺調査 217地点、新たに確認 130地点

出典: 環境省「令和6年度公共用水域水質測定結果及び地下水質測定結果について」

「川や地下水の数値が高いなら、うちの水道水も高いの?」と思うかもしれません。

この2つは別に考えます。この調査は、川や地下水など「環境水」の値です。蛇口から出る水道水の値ではありません。水道水は、水道局などが別に検査しています。

なお、指針値を超えた地下水については、都道府県等が井戸の持ち主に、飲まないよう指導・助言しているとされています。

都道府県ごとの集計は「都道府県別データ」で確認できます。

自分の地域の水道水を確認する方法

いちばん確かなのは、お住まいの地域の水道局などが出している検査結果を見ることです。見るときは、PFOSとPFOAの合計が50ng/L以下かどうかを確かめます。

  1. 水道局などの公表ページを見る。 「お住まいの市町村名+水道+PFOS PFOA」で検索すると、多くの水道局が検査結果のページを出しています。当サイトの都道府県ページにも、確認済みのリンクを載せています。
  2. 数値の読み方。 「ND」「<5」などは、測っても見つからないくらい少なかった(定量下限未満)という意味です。基準は PFOS と PFOA の合算で 50ng/L です。
  3. 井戸水・貯水槽の場合。 水道局などの検査の対象外のことがあります。自治体の環境部局や保健所に相談窓口があります(例: 東京都保健医療局 PFAS電話相談窓口)。

家庭用浄水器で PFOS・PFOA を減らせるか

浄水器の性能は、メーカーが公表している試験結果で確かめられます。浄水器協会(JWPA)は、浄水器が PFOS・PFOA をどれだけ取り除けるかを調べる試験方法を、規格 JWPAS B(B.210) として決めています(出典: 浄水器協会「浄水器によるPFAS除去について」)。

「浄水器なら、どれでも同じ?」

そうとは限りません。各メーカーは、この規格や第三者機関の試験結果を公表しています。見る点は3つです。公表があるかどうか、どの物質を試したか、結果はどうだったか、です。

当サイトの「PFAS対応浄水器の比較」では、公表された結果だけを並べて、この3つを見比べられます。

浄水器の数値は、決められた試験条件での性能です。まずはお住まいの地域の公表データで、PFOSとPFOAの合計を確かめてください。そのうえで、必要なら選択肢のひとつとして考えてください。

用語

このページに出てきた言葉を、短くまとめます。

  • ng/L(ナノグラム/リットル): 水1リットル中に含まれる量。1ナノグラムは10億分の1グラム。
  • 指針値: 環境省が環境水(河川・地下水)について定めた要監視項目の目標値。2025年6月30日に「指針値(暫定)」から「指針値」に変更。
  • 水質基準: 水道法に基づき水道水が満たすべき値。2026年4月1日から PFOS・PFOA 合算 50ng/L。
  • 要検討PFAS: PFHxS など、基準値はないが知見を集めている物質。2026年度から計8物質。

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